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 透析の専門医らで作る日本透析医学会(理事長=中元秀友・埼玉医科大教授)の調査委員会は15日、公立福生病院を立ち入り調査した。透析治療の中止の選択肢を提示され、その後死亡した患者への担当医と病院の対応などについて病院側に確認した。月内にも見解をまとめる方針だ。

 調査はこの日昼過ぎに始まり、午後4時ごろまでに終了した。独自に調査委を立ち上げた日本腎臓学会も調査委員を派遣。詰めかけた報道陣が建物の外から遠巻きに様子をうかがった。学会、病院とも調査内容については明かさなかった。

 透析医学会が2014年にまとめた提言では、透析の中止などを検討する場合として、がんなどを併発した終末期の患者らを想定。透析を見合わせる際には、患者や家族への十分な説明や、医療チームで検討した上で決めることを求めている。

 透析医学会の調査委は今後、聞き取りをもとに病院を受診した腎不全患者の当時の容体が終末期にあたるのかを検討。さらに、担当医の治療の選択、患者や家族への説明がどうだったかについて調べる。提言についての担当医や病院の認識についても検討し、不適切な点がなかったか評価するとみられる。

 調査委は、早ければ22日の学会理事会に調査結果を報告。学会は内部の倫理委員会で検討し、月内にも見解を示す方針だ。

 腎不全患者の治療に長年携わってきた、大塚台クリニック(東京都豊島区)院長の高橋公太・新潟大名誉教授は「速さを優先して部分的な調査にとどまるのではなく、時間をかけてもしっかりと事実を解明するべきだ」と指摘している。