リオデジャネイロ五輪の競泳男子400メートル個人メドレーで金メダルを獲得した萩野公介(24)=ブリヂストン=は15日、来月2日に始まる日本選手権を欠場すると明らかにした。萩野はマネジメント会社を通じて「いまは競技に正面から向き合える気持ちではない。自分がこうありたいという理想と現実の結果の差が少しずつ開いていき、モチベーションを保つことがきつくなってきた」とコメントした。

 萩野は2月に出場した大会で自己ベストよりも17秒以上遅い記録で泳ぐなど不調が続いており、2月下旬から予定していたスペインでの高地合宿への参加も見合わせていた。

 指導にあたる平井伯昌コーチは「彼は、自分のためにというよりは期待に応えようという義務感が強い。金メダルを取ってからモチベーションがなかなか上がらない部分もあると思う。何のために泳いでいるのかという葛藤も。いまは立ち止まって自分のことを見つめ直すことが必要」と話した。その上で、「(日本選手権の欠場は)来年の五輪に向けてプラスではない。普通に考えれば危機的状況。プラスに変えられるか、本人と話をして解決方法を考えていきたい」と語った。

 今年の日本選手権は、7月に開かれる世界選手権の代表選考会を兼ねている。世界選手権で優勝すれば東京五輪の代表に内定するが、日本選手権の欠場でこの道は断たれる。萩野が東京五輪へ出るには、来年の日本選手権が唯一のチャンスとなる。(清水寿之)