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 伊藤忠商事は15日、前日に締め切ったスポーツ用品大手、デサントに対する株式公開買い付け(TOB)により、デサント株の保有比率が買い付け上限の40%に達したと発表した。買い付け予定数の2倍以上の応募があった。伊藤忠はTOB後に、デサントに対して経営陣の大幅な刷新を求める見通しだが、今後の協議は伊藤忠が有利に進めることになりそうだ。

 東京証券取引所の適時開示で公表した。TOBは1月31日から3月14日まで実施。デサントの経営への関与を強めることを狙って伊藤忠が仕掛けたが、デサント経営陣が反対し、「敵対的TOB」に発展していた。日本の大企業同士の敵対的TOBが成立するのは極めて珍しい。

 伊藤忠はデサント株の時価を5割近く上回るプレミアムを上乗せし、1株あたり2800円での買い付けを表明。デサントの株主に売却を促し、発行済み株式総数(議決権ベース)の9・56%にあたる最大721万株を、約200億円で買い付けることに成功した。伊藤忠のデサント株の保有比率は30・44%から40%に上昇し、デサントの重要案件への拒否権を持つ3分の1を超えることになった。(中村光、鳴澤大)