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 治安が良く移民に寛容とされるニュージーランド(NZ)で少数派のイスラム教徒を狙った乱射事件が起きた。実行犯とされる男は隣国オーストラリア出身の白人とみられ、犯行の様子はネット中継されていた。アジアや中東からの移民が両国で増えるなか、反イスラム感情を過激化させた可能性がある。

 ニュージーランド南部クライストチャーチで15日、イスラム教の礼拝所(モスク)が襲撃され、49人が死亡した事件では、隣国オーストラリア出身の容疑者が拘束された。豪州出身の男がなぜNZで犯行に及んだのか。

 AP通信は実行犯とみられる男の声明文に「世界で最も遠隔地とされる所でさえ、移民流入から逃れられないことを示すため」という趣旨の記述があったと報じた。

 NZは18世紀後半以降に入ってきた英国系の白人が多かったが、最近ではアジアなどからの移民が増えている。先住民のマオリと共生する努力を続けてきた歴史もあり、少数派に寛容な社会として知られてきた。

 NZの13年の国勢調査では、イスラム教徒は約4万6千人で、国内全体の1・1%にすぎない。ただ、06年と比較して約1万人と3割近く増えていた。昨年には「白人社会の再生」を掲げる極右グループが各地のバス停などで「過去を取り戻せ」と書かれたパンフレットを配布。首都ウェリントンでフィリピン人旅行者が「帰れ。ここは白人だけの国だ」と罵声を浴びせられた事例も報じられた。

 一方、豪州はイスラム教徒人口が約60万人(16年)。移民の流入で30年で6倍、10年前から2倍近くに増えた。全人口比では2・6%だが、イスラム教徒が目立つ地区が現れている。

 豪州ではイスラム教徒に対する…

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