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 ニュージーランド南部クライストチャーチで15日に発生した銃乱射事件は、イスラム教の礼拝所(モスク)を狙い撃ちにする犯行だった。イスラム各国や世界の指導者らからは、イスラム教徒を狙った事件に憤る声が相次いだ。

 イスラム教徒が国民の大部分を占めるトルコのエルドアン大統領は15日、自身のツイッターに、事件を非難する文言を投稿。「高まる人種差別とイスラム恐怖症による嘆かわしい行為に狙われたイスラム世界とニュージーランドの人々に哀悼の意を表する」とつづった。

 また、パキスタンのカーン首相もツイッターに「同時多発テロ以降、イスラム恐怖症が引き起こす(イスラム教徒への)テロを非難する。我々が常に主張してきたように、テロに宗教はない」と記した。

 世界最大のイスラム人口を抱えるインドネシアのジョコ大統領は「犯人が誰であろうと、テロ行為を強く非難する。犠牲者に深い哀悼の意を表明する」と述べた。インドネシア人の父子が被害に遭って病院に運ばれたため、国民保護チームが現場に向かっているという。

 イランのザリフ外相はツイッターで「偏見を助長することが処罰の対象にならない西側の民主主義が、ニュージーランドのテロリストたちが49人のイスラム教徒を殺害する様子をライブ配信させるまでに至らせた」と批判。同国外務省のガセミ報道官も「人種差別的、反イスラム的な流れは決して許されてはならない」と語った。

 エジプトにあるイスラム教スンニ派の最高権威、アズハルも声明を発表。「ヘイトスピーチやイスラムに対する憎悪がエスカレートしたことが、この恐ろしい結果を引き起こした」とした。イスラム教の聖地メッカとメディナを擁するサウジアラビアの外務省は「あらゆる形のテロを非難する」とし、「宗教は尊重されるべきだ」と訴えた。国営通信が伝えた。

 トランプ米大統領はツイッターに「モスクでの恐ろしい虐殺で被害にあった方々に、最大級のお悔やみを申し上げる。神のご加護を」と投稿。イギリスのメイ首相もツイッターに「私の思いは、この病的な暴力の犠牲になった方々と共にある」と記し、ドイツのメルケル首相の報道官によると、メルケル氏は「我々はテロに対して共に立ち向かう」と述べた。(イスタンブール=其山史晃、ジャカルタ=野上英文、テヘラン=杉崎慎弥、カイロ=北川学、ドバイ=高野裕介、軽部理人)

 安倍晋三首相は15日夜、ニュージーランドで起きた銃乱射事件を受けて、同国のアーダーン首相へ「卑劣なテロ行為を断固として非難する」などとするお見舞いのメッセージを送った。安倍首相は、犠牲者への哀悼の意と負傷者へのお見舞いを表明したうえで、「日本はニュージーランドおよび国際社会と手を携えて、テロと断固として戦う決意だ」とした。