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 紅葉の名所、愛知県豊田市足助町の香嵐渓で間伐されたモミジ(カエデ)が、木工品に生まれ変わることになった。足助観光協会が「たくさんの人の思い出づくりに長年貢献してくれたのに、捨ててしまうのはもったいない」と企画した。

 香嵐渓には約4千本のモミジがあるといわれるが、密集して植えられているため、日照不足による樹勢の衰えと葉の色づきの悪さが目立ってきた。市は再生のために数年かけて間伐と植樹をすることになり、今年は2月半ばから3月まで、中心地の飯盛山とその周辺で計50本を伐採した。

 足助観光協会は伐採されたモミジを引き取り、観光施設「三州足助屋敷」の職人らにコースターやキーホルダーといった小物のほか、椅子、火鉢、オブジェといった木工品を作ってもらうことにした。

 再利用するのは幹の部分で、長さ1~3メートル、直径40~50センチ。樹齢は約90年。大きな空洞ができている幹もある。伐採にかかわった造園業大橋成友さんは「樹齢のわりに幹は細く、枯れかかっているのもあるが、硬くて材質はいい」と話す。

 豊田市はラグビーワールドカップの開催地(豊田スタジアム)で、開幕する9月の発売を目指している。観光協会の田口敏男会長は「香嵐渓での間伐は初めてで、次は100年後かもしれない貴重な機会。訪れる人の思い出の品にしたい」。売り上げの一部は香嵐渓のモミジ再生費用に充ててもらうことにしている。(臼井昭仁)