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 「縮む日本」を象徴するかのように、候補者が減り、投票する機会が失われていく地方選挙。議員らから嘆きの声が漏れるが、自治の担い手になろうという手は挙がらない。地方では今、選挙という民主主義の基盤が弱まっている。

減る候補者

 朝日新聞社による12年間の地方選挙の分析で、首長選も議員選も候補者が減っていた。背景に何があるのか。

 定数を2007年の18から、15、14と減らしてきた山梨県大月市議会。この間、候補者も20人から15人に減った。

 人口は市が誕生した1950年代に4万人超だったが、18年はその6割の約2万4700人。上水道や小中学校整備などで市の債務は膨らみ、17年度決算で、地方債発行に知事の許可が必要な「起債許可団体」になった。

 当選7回の市議(73)が初当選した頃、定数は24だった。「当時、私は45歳。道路や橋の改修など頼まれごとも多かった。いまは若い人や女性にぜひ選挙に出てほしいが、打診しても断られる」

 今回集計した1695市区町村の1841議員選挙(17政令指定市は選挙区単位で集計)では、Ⅰ期からⅢ期にかけて1032(56%)で定数が減り、定数の削減総数は2653(8%)だった。Ⅰ期(07~10年)からⅡ期(11~14年)にかけて740で、Ⅱ期からⅢ期(15~18年)にかけて453で減り、大月市のように続けて定数を減らした議会も154ある。

 政令指定市を除く一般の市をみると、人口減との関連がみられ、10年間の人口減少率が10%以上の市では87%が定数を削減し、市区町村全体の56%、一般市全体の74%を上回っていた。このうち77%は、1人当たりの地方債残高が一般市の平均(08年度で約43万5千円)以上で、財政も比較的厳しい状況だった。

 候補者は、12年間に定数を削減した1032市区町村議会・選挙区の80%で減少した。削減していないところでも候補者は減り、候補者の総数は定数以上に減少。Ⅰ期からⅢ期にかけて3416人(9%)減り、定数減2653を大きく上回った。定数を削減したのに、候補者も減ってⅢ期(15~18年)で無投票だったのは96あった。

■増える定…

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