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 放課後の教室に吹奏楽部員が集まった。

 「ただいま。元気になりました」

 「おかえり。無理したらあかんよ」

 待ちに待った退院後初めてのパート練習。井上茉風(まふ)さん(15)と部員たちが顔を合わせるのは、8カ月ぶりだった。

 2016年秋、滋賀県甲賀市の信楽(しがらき)中学校。1年の井上さんは授業中、鼻血に気づいた。止まらなくなり、トイレに駆け込んだ。その後、首に吹き出ものができた。全身に広がった。

 地元の病院を受診すると、大学病院を紹介された。入院が決まった。体の中に大きなできものがあり、それを取るために数カ月の治療が必要と母から言われた。全日本吹奏楽コンクールの地区大会が翌夏に控えていた。早く部活に戻りたかった。

 年末に一時帰宅したとき居間でせき込むと、突然呼吸が苦しくなった。病院に戻された。「私、死にますか」。不安に駆られて看護師に聞いた。心臓の上にできた悪性の腫瘍(しゅよう)が気道をふさぎかけていた、と後で知った。

 学校にいる部員たちはほぼ毎日…

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