天童よしみが一番星に歌う心 「父の星、一人じゃない」
坂本真子
演歌歌手の天童よしみが新曲「一番星」を出した。アップテンポの明るい曲調で「負けてたまるか くじけてなるか」とサビで繰り返す。「つらい思いをして生きている方々に届けたい、応援歌です」と語る。
新曲にはサビを歌いながら人さし指を天に向けて回すという振り付けがある。コンサートでは観客と一緒に天をつく。「一番星はお父さんの星。私たちをずっと照らし続けているから、一人じゃない、という意味が込められているんです」
11年前の3月7日、大阪の新歌舞伎座で座長公演中に、父を大腸がんで亡くした。共演者やスタッフに気を使わせないよう、月末の千秋楽まで隠し通した。舞台で涙が止まらなくなったときもあった。ちょうど出棺の時刻に花道に出て、「しっかりやれよ、とお父さんに言われたように感じました」。
子どもの頃は父に歌を教わっ…