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 化学処理をして覚醒剤にできる「t―BOCメタンフェタミン」と呼ばれる液体の指定薬物を密輸入しようとしたなどとして、東京税関成田税関支署と千葉県警成田国際空港署は20日、中国籍の汪長輝容疑者(35)を関税法違反(指定薬物の輸入未遂)と薬機法違反(業としての指定薬物輸入)の疑いで逮捕したと発表した。2017年12月に指定薬物とされて以降、摘発されたのは全国初という。

 税関支署と空港署によると、汪容疑者は2月27日、香港から成田空港に到着した際、t―BOCメタンフェタミン約7300グラムと、指定薬物を含む危険ドラッグ「ラッシュ」約20グラムを日本国内に持ち込もうとした疑いがある。税関の手荷物検査で発覚したという。

 t―BOCメタンフェタミンは、エッセンシャルオイル(精油)の製品を装って容器20本に入っていた。汪容疑者は「中国で友人から、『マッサージオイルを友人に届けてほしい』といわれて預かってきた」と話し、容疑を否認しているという。

 t―BOCメタンフェタミンは、覚醒剤のメタンフェタミンに別の化学物質を加えた薬物で、覚醒剤取締法では覚醒剤やその原料にはあたらないが、化学的に処理すると再び覚醒剤にできるとされる。今回摘発された量からは、理論的には約5・4キロ分(末端価格約3億2千万円)の覚醒剤が製造できるという。(福田祥史)