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 暖かい日差しの中で、ミツバチが花から花へと飛び回っている。日本自然保護協会の幸地彩子(こうちあやこ)さんは「ハチミツや刺すといったイメージの強いミツバチですが、私たちの生活を見えないところで支えている大事な生き物です」と語る。ハチのように体に花粉をつけて運ぶ動物は「ポリネーター(送粉者)」と呼ばれ、農作物など多くの植物の受粉に欠かせないからだ。

 だが、近年、こうした昆虫は各地で数を減らしている。海外の研究者が各国の調査73件を分析し、科学誌「バイオロジカル・コンサベーション」に今年1月発表した論文によると、ミツバチやチョウを含む世界の昆虫の40%が急激に減少しており、今後数十年で絶滅するおそれもあるという。開発や農薬、外来種、温暖化などが原因だ。

 幸地さんは「春に巣分かれ中のミツバチの大群を見ても驚かず、そっとしてあげてほしい」という。(小堀龍之)