皇室から国賓へ贈られるプレゼントには、天皇陛下や天皇家の「家紋」ともいえる「菊花紋章」があしらわれることがある。こうした菊花紋章とは別に、皇室の方々には、身の回りの品々を区別する目印として、幼少時から「お印」を用いるしきたりがある。

 近代以前からの慣習とされ、特別な立場にある人の名前を書くことがはばかられたため、と言われている。成年や結婚など慶事の際につくられる引き出物、ボンボニエールのデザインなどに取り入れられる。

 お印に選ばれるのは、樹木や花の名前などが多く、新天皇陛下は「梓(あずさ)」。結婚により民間から皇室入りした女性も結婚後はお印を定めており、新皇后雅子さまは「ハマナス」だ。上皇さまは「榮(えい)」。草花が盛んに茂る様子を表すという。植物以外の例としては、高円宮妃久子さまの「扇」、大正天皇のひ孫に当たる三笠宮家の彬子さまの「雪」、瑶子さまの「星」がある。

 お子さま誕生時には、そのご両親が、結婚時には夫婦お二人で相談して決めるケースが多いという。