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 石川県勢初の甲子園優勝に一歩近づいた。星稜は23日、第91回選抜高校野球大会の1回戦で近畿代表の強豪・履正社(大阪)に3―0で勝利した。奥川恭伸投手(3年)が17奪三振の見事な投球で完封。2回戦は、習志野(千葉)と28日の第3試合で対戦する。

左腕対策実らせ適時打 知田爽汰選手(2年)

 「知田、頼むぞ。奥川のためにもう1点欲しい」

 1点リードの七回表2死三塁、監督の林和成は、左打者の知田爽汰(2年)に追加点への期待を託した。履正社の左腕・清水大成(3年)の3球目は、外角への直球。狙い通りの球が来た。

 「ここだ」

 打球は左前に落ちて適時打となり、エース奥川恭伸(3年)を援護する貴重な追加点をあげた。一回にも右前安打を放ち、先制のホームを踏んでいた。「長打を狙いすぎると力みが出る。単打を確実に狙った」

 金沢市出身。兄の影響で、小学1年生から地元のクラブで野球をはじめた。星稜中では軟式野球の全国大会で優勝を経験。昨秋の打率は3割を超え、主軸を任されるようになった。

 左投手には苦手意識があったが、甲子園入りしてから左腕・寺沢孝多(3年)やコーチらと本格的に対策を練った。フォームを修正して臨んだ初の甲子園の舞台で、2安打1打点と結果を出した。

 「まだ完全ではないが、修正はできていた。甲子園で本塁打を打ちたい」。その顔つきに、確かな自信がのぞいた。=敬称略(木佐貫将司)