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 フィギュアスケートの世界選手権のエキシビションが24日、さいたまスーパーアリーナであり、男子総合2位の羽生結弦(ANA)は桜色をあしらった衣装でリンクに登場した。演じたのは、1994年の松任谷由実さんのヒット曲「春よ、来い」。クラシック・ピアニスト清塚信也さんがアレンジした独奏のピアノメロディーに、柔らかくスケートを乗せた。

 前向きに大きく跳び上がってから少し遅れて1回転半回る「ディレードアクセル」や、エッジを深く倒し、氷上に伏せるように低い姿勢で滑る代名詞の「ハイドロブレーディング」を披露したほか、両手に集めた氷のかけらを花びらに見立てて宙にフワリと舞い上げる演出も。あふれる仕掛けで、会場を総立ちにさせた。

 今季は、グランプリ(GP)シリーズで自身初の2連勝を飾ったものの、11月に右足首を負傷。結果、12月のGPファイナル、全日本選手権は出場を回避せざるを得なかった。起伏に富んだシーズンを過ごした経験は、内面を大きく刺激した。「自分の原点が、このシーズンを通してやっと見えました。やっぱり、スポーツって楽しいなって。強い相手を見た時に、沸き立つような、ゾワッとするような感覚をもっと味わいつつ、その上で勝ちたいなって」。敗北をエネルギーに羽生は成長していく。