拡大する写真・図版 ほころび始めた桜が行き交う電車を見守っていた=大阪府東大阪市、井手さゆり撮影

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桜ものがたり2019

 近鉄奈良線の下り電車は、瓢簞山駅を過ぎると少し速度を落とし、大きく左に弧を描いて生駒山への坂道を上っていく。

 28年前、大阪府岸和田市の西村俊幸さん(47)は、大学の入学式に向かう途中、ぼんやりと外を眺めていた。

 ゆっくりと大阪平野が見えてくる。同時に苦い思いがこみ上げる。あの街には第一志望の大学に行ける人たちがいる。思い通りの人生を楽しむ人たちが暮らしている。でも自分がいるのは、一浪してでも目指したかった未来とは違う場所に向かう電車の中だ。

 そのとき、桜が車窓をかす…

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