「マララの翼切らなかっただけ」平和賞の父、教育を語る

清宮涼
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 ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイさんの父、ジアウディン・ユスフザイさん(49)が24日、東京都内で朝日新聞の取材に応じた。ジアウディンさんは「マララにどんな特別なことをしたのかと人々に聞かれるが、私は彼女に教育を与え、翼を切らなかっただけだ」と語った。

 ジアウディンさんはマララさんとともに日本政府主催の「第5回国際女性会議WAW!」に招かれ、初来日している。

 女子教育の権利を訴えてきたジアウディンさんは、パキスタン北西部スワート地区で1994年に学校を設立。マララさんも生徒として通った。ジアウディンさんが女子教育を禁じるイスラム武装勢力に反対の声を上げると、マララさんも続いた。2012年、マララさんは武装勢力に銃撃を受けた。ジアウディンさんは「家族にとっての悲劇が起きた。今マララが生きていることは奇跡だ」と振り返った。

 マララさんについて、ジアウディンさんは「幼いときから、自分が信じることを言い、行動する子どもだった」と話した。

 一方、マララさんに声を上げるよう、父親として押しつけていたのではないかとの批判を念頭に「もし私が強いていたら、彼女は攻撃を受けた後に二度と声を上げなかっただろう」とし、「マララが学校に行けない1億3千万人の女子の代わりに声を上げていることを誇りに思う。彼女の人生そのものが、彼女の強さを示している」と語った。清宮涼

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