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 25日の東京株式市場では世界経済の減速懸念が強まり、日経平均株価が急落した。下げ幅は一時700円を超え、2万1000円を割り込んだ。金融市場では安定的な資産を求める動きが強まり、外国為替市場では円が買われ1ドル=109円台の円高ドル安水準に。債券市場では国債が買われ、長期金利が低下している。

 日経平均は取引開始直後から全面安で始まった。東京に続いて取引が始まった中国・上海などアジア市場の株価も下落し、日経平均の下げ幅は拡大した。午後1時時点では前週末より682円68銭安い2万944円66銭。取引時間中に2万1000円を割り込むのは今月11日以来約2週間ぶり。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は42・93ポイント低い1574・18。

 外国為替市場では前週末より1円程度も円高ドル安となり、1ドル=109円70銭台と約1カ月半ぶりの円高水準となった。債券市場では長期金利の指標となる満期10年の国債の利回りが、前週末より0・020%幅低いマイナス0・095%をつけた。

 世界経済減速の懸念が強まったのは、20日に米連邦準備制度理事会(FRB)が年内の利上げ見送りを決めてからだ。利上げを見送るほど景気の先行きが厳しいとの見方が広がった。米欧の経済指標も悪化が目立ち、前週末22日の米国株式市場でダウ工業株平均は460ドル超も値下がりした。

 米債券市場では10年国債の金利が3カ月物を下回った。本来は短期金利より高くなるはずの長期金利が、短期金利を下回る「逆イールド」と呼ばれる現象で、景気が悪化する前兆の動きとされ、市場の不安感を増幅させた。東京市場でも「逆イールドの発生が、自動取引などで下げ幅を広げる要因となっている」(大手証券)との指摘がある。(湯地正裕)