拡大する写真・図版 琵琶湖疏水を通り、京都から船が到着した。周りはちらほらと咲き始めた桜に包まれていた=3日午前11時18分、大津市、矢木隆晴撮影(シフトレンズを使い焦点を浅くして撮影)

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桜ものがたり2019

 8年前、東日本大震災の混乱の中、被災した高校生たちを力づけた一つの詩があった。京都市の元高校教員で詩人の山本純子さん(62)が、大津市の琵琶湖疏水沿いに咲く桜並木をモチーフに書いた「桜川」。遠く離れた宮城県石巻市の石巻工業高校の教員が「高校生活の門出にふさわしい」とその詩を手書きのしおりに載せ、新入生を祝福していた。

 2011年4月22日。山本さんが当時勤めていた高校の職員室に、石巻市からファクスが届いた。

「さくら川についてのお願い」「勝手に使用させて頂きました……」

 「桜川」は、09年に知人の依頼で京都の合唱団の卒業公演のために書いた詩だ。教員生活などから着想を得て詩を書き、05年には詩壇の芥川賞と言われるH氏賞を受賞した山本さん。琵琶湖疏水の桜を題材に、小さな成功を重ねながら、これからも広い世界に羽ばたいてほしいという願いを込めた。

 「知り合いもいない石巻から、なぜ」と驚いた。

 送り主は当時、石巻工業高校の…

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