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 第91回選抜高校野球大会の4日目となる26日、東邦は21世紀枠で初出場の富岡西(徳島)との初戦に3―1で勝利した。東邦が選抜大会の初戦を突破したのは3年ぶり。2回戦は、30日の第1試合(午前9時開始予定)で、広陵(広島)と戦う。

一球大事にする練習 実る 先頭打者 松井涼太君

 先頭打者の松井涼太君(3年)が決勝打を放つ活躍。平成最初の大会を制した東邦の、平成最後の大会が幕を開けた。

 同点の七回。1死二塁で打席に入った松井君は「ファーストストライクを狙う」と心に決めていた。初球の外角直球を左翼に流し打つ。勝ち越し点をたたき出すと、暴投で二塁に進んだ後に石川昂弥(たかや)君(3年)の中前適時打で本塁を踏み、「無事に生還できて、安心した」と振り返った。

 右翼の守備でも見せた。八回無死一塁で浅い飛球を捕ると、すかさず一塁に投げて併殺。試合前のミーティングで富岡西を研究。「あの場面で右打者は右翼に打つと思っていた。来るのを待って、守っていた」と語った。

 「これまでは石川と熊田(任洋(とうよう)君)ばかりに頼っていたが、今回は自分も力になれて良かった」と中軸の2人の名を挙げた松井君の成長は、この冬にあった。

 昨年12月に森田泰弘監督が腎移植の手術を受けて、2月上旬までグラウンドに来ることが出来なかった。その間に松井君は「戻ってきた監督に褒めてもらいたい」と練習に励む。ただ数を重ねるのではなく、走者がいる場面を考えるなど一球を大事にする練習をしたという。

 森田監督は試合後に「ボールを呼び込むのがうまくなって、バットの出がよくなった」と褒めた。

 三回も石川君の中犠飛で生還していた松井君。「平成最後の甲子園にプレッシャーはある。それでも新しい歴史を作りたい」と意気込んだ。(西岡矩毅)