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 韓国のソウル高裁などが機械メーカー・不二越に元女子勤労挺身(ていしん)隊員らへの賠償を命じた判決をめぐり、韓国の蔚山(ウルサン)地裁が同社の韓国内資産の差し押さえを認めたことが26日、わかった。原告側の支援団体が明らかにした。判決は確定していないが、仮執行手続きが可能な状態だった。

 日本統治下の労働動員をめぐり韓国の裁判所が日本企業に相次ぎ賠償を命じている判決に関連し、日本企業の韓国内資産の差し押さえが明らかになるのは新日鉄住金、三菱重工業に次いで3社目。

 支援団体によると、地裁は原告のうち23人が申請した不二越と韓国企業が設立した合弁会社の株式の差し押さえを15日付で認めた。7億6500万ウォン(約7650万円)相当としている。現金化するには別途、売却命令申請をする必要がある。

 また、この支援団体は、韓国大法院(最高裁)が昨年10月、新日鉄住金に元徴用工への賠償を命じた判決に関し、原告3人が追加申請した同社の韓国内資産の差し押さえも14日付で認められたとした。同社が韓国の鉄鋼大手ポスコと合弁で設立したリサイクル会社PNRの株式で、原告側が差し押さえた株式の総額は約9億7千万ウォン(約9700万円)相当になったという。(ソウル=武田肇)

「極めて遺憾」

 蔚山地裁が不二越の韓国内資産の差し押さえを認めたとの報道を受け、同社は26日、「事実であれば極めて遺憾。日本政府と協議して適切に対応したい」(経営企画部)とコメントした。