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(26日、選抜高校野球 筑陽学園3―2福知山成美)

筑陽学園・野田優人左翼手

 打球は春陽に包まれながら中堅深くで跳ねた。七回2死二塁から、筑陽学園の野田は真ん中高めの直球を振り切った。決勝の中越え二塁打。「感触はばっちりでした」。試合後、白い歯をこぼして笑った。

 九州王者として2試合を戦った昨秋の明治神宮大会では先発メンバーでただ一人無安打に終わり、仲間に相当いじられた。悔しい思いを抑え、ビデオで自分の打撃の欠点を探った。すり足だった左足を上げてタイミングをとるフォームに行き着いた。1日1千スイングを目標に自宅でも振った。結果がこの日の3安打。「思えば神宮は、初の全国の舞台で緊張していた。今日はプレッシャーを感じずに、インパクトだけに力を入れることができた」

 中学時代に全国大会に進んだ糸島ボーイズの仲間がメンバーに4人いる。3番弥富(いやどみ)は、野田の不調をいじった一人だった。「でも、冬場に野田が振り込んでいたのはみんなが知っていた。やってくれると思った」。信頼に応えた5番打者だった。(堀川貴弘)

 ○福岡(筑) 父の真一郎さんは1994年の全国選手権で準優勝した樟南(鹿児島)のエース。「お客さんもたくさんで、しっかり楽しめたと(父に)報告したい」