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慈受院(じじゅいん)「大織冠(たいしょくかん)絵巻」

 飛鳥時代中ごろ、中大兄皇子(なかのおおえのみこ、天智〈てんじ〉天皇)と一緒に大化改新を推進し、最高位の大織冠を与えられた藤原(中臣)鎌足(かまたり、614~669)を主人公とした絵巻。室町時代に流行した芸能、幸若舞(こうわかまい)の曲「大織冠」をもとに仕立てられた。

 興福寺の金堂造営を思い立った鎌足は唐の皇帝の妃(きさき)となった娘から贈ってもらった宝珠をめぐり、竜宮に住む竜王と海上で奪い合いとなる。上下2巻、長さ計30メートルの巻物。同じ題材の絵巻類が多数伝わるが、現存最古の写本とされる。=京都市上京区堀川通寺之内上ル(久保智祥)