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 立憲民主党が夏の参院選に向け、将来の「移籍」を前提に、他の野党の政治家を擁立するケースが相次いでいる。26日の常任幹事会では、社民党の東京都杉並区議の市来(いちき)伴子氏(41)を山梨選挙区に擁立する方針を決めた。他の野党からは「引き抜かれた」との反発も出ている。

 立憲の福山哲郎幹事長は常任幹事会後の記者会見で、「市来氏は社民の党籍があるが、本人の強い思いがあった。社民には心からおわびしたい」と釈明。立憲公認か、野党各党が推薦する無所属候補として擁立するかについては引き続き協議する考えを示した。

 ただ、社民にとって市来氏は4月14日告示の杉並区議選で3選を見込める立候補予定者だった。又市征治党首は26日の会見で「党に対する重大な裏切り」として、1人区の山梨で市来氏が野党統一候補となっても社民としては支援しない見通しを示した。

 立憲はこれまでに、国民民主党から千葉選挙区で長浜博行元環境相、東京選挙区では塩村文夏(あやか)元都議を移籍させ擁立。茨城選挙区で藤田幸久参院議員も立憲公認をめざして国民から移った。比例区に擁立予定の石川大我氏は社民の東京都豊島区議だった。

 又市氏は野党共闘に悪影響を与えないよう努める考えだが、25日に福山氏から陳謝された際に「極めて不愉快だ。両党間のひびになりかねない」とクギを刺したという。立憲内からも「あまりに強引だ」との懸念が出ている。(中崎太郎)