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 静岡県中部で保育所などを運営する社会福祉法人「嬰(えい)育会」(焼津市)が、遠洋マグロ漁を描いた絵本「タツジの海 マグロをとりに」を発行した。法人史の取材でマグロ漁船の機関士だった奥川辰次理事長(84)の体験を聞き取り、興味を持った東京のグラフィックデザイナーが発案した。

 辰次さんは、法人の創設者でゆりかご保育所所長、恵美子さん(82)の夫。1961年に結婚、50~79年に遠洋漁業に従事した。辰次さんの体験は、一昨年に発行した法人史「Love & Smile」にも約10ページにわたって紹介されている。

 「サバ漁の際、済州島付近で韓国の警備艇に追いかけられた」「南シナ海を航行中に推進器の機軸が折れ、海上保安庁に引航された」「マラッカ海峡でサンゴ礁に乗り上げ、座礁」。太平洋戦争の弾痕が残るおんぼろ船に乗っての漁は常に危険と隣り合わせだった。焼津で待つ妻や娘との連絡は手紙だけだった。

 グラフィックデザイナーの甲賀…

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