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 静岡市長選は、無所属現職の田辺信宏氏(57)=自民推薦=が、ともに無所属新顔の前県議、天野進吾氏(77)と県労働組合評議会顧問、林克氏(63)=共産推薦=を破り、3選を果たした。当日有権者数は58万4837人。投票率は48・76%(前回48・42%)だった。

 7日夜、同市葵区七間町の田辺氏の事務所に当選確実の報が伝わると、支持者から大歓声が上がった。田辺氏は「多くの人に支えられての勝利」と礼を述べる一方、「選挙戦を通し、清水区で大変厳しい声をいただいた。清水港開港120年などで県市の連携を大切に、緊張感を持って市政運営にあたる」と語った。

 田辺氏は自民と連合静岡の推薦を得た。自民の県議・市議の後援会や連合の組織票を固め、自主投票となった公明支持層にも浸透を図った。病院と市役所清水庁舎の津波浸水想定区域への移転問題や、経済政策を巡って批判が強かった清水区を重点的に回り、「海洋文化施設、清水庁舎など清水区への投資で清水を再生させる」と訴えた。

 天野氏は旧静岡市長、県議などを務めた知名度を生かして「市政の転換」を訴え、清水区での支持拡大に力を入れたが、届かなかった。落選が決まり、「皆様に協力いただき、それが実らなかったことを申し訳なく思う」とあいさつした。

 林氏は「ハコモノ市政をやめ、賃上げと非正規労働者の待遇改善によって若者の地元就職を増やす」と訴えたが、及ばなかった。(野口拓朗)