京都の春を彩る花街・祇園甲部の舞台公演「都をどり」(http://miyako-odori.jp/別ウインドウで開きます)が4月1日、京都・南座で幕を開けた。150年近い歴史がある伝統の舞台。振り付けを担当する京舞井上流五世家元の井上八千代さん(62)に、平成最後の都をどりにかける思いや、楽しみ方をじっくり聞いた。

 ――都をどりは井上さんにとってどんな存在でしょうか。

 私たち京舞井上流の者もそうですけども、祇園にとっての都をどりは、舞台に立つ人、スタッフはもちろん、かつて芸妓(げいこ)さんやった人やお茶屋さん、祇園という街を挙げて盛り上げていくものです。踊りの時期はそれぞれの花街が、みんなそうやと思います。今年は桜の開花が少し早いようですけれども、舞台の花と京都の花をぜひ一緒に見ていただきたいというのが我々の願いです。

 芸舞妓らは、踊りの後にお座敷もあって、そこからまたにぎにぎしくしなければいけない。大変なことやと思います。

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 《都をどりは1872(明治5)年、東京遷都で失われた京都の活気を取り戻そうと、日本で初の博覧会が催された際、「附(つけ)博覧」として芸妓や舞妓(まいこ)の舞を披露したのが始まり。芸舞妓の群舞という当時、画期的だったスタイルを考えたのが、お茶屋「万亭(現一力亭)」の9代目当主・杉浦治郎右衛門と三世井上八千代。以来、祇園甲部の舞の流派は京舞井上流のみとなった。南座での開催は1952(昭和27)年以来、67年ぶりだ。》

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 ――演目は毎年、どのように構想を練るのですか。

 祖母(四世井上八千代)のころから、四季を順番に巡っていく大枠は決まっています。そこに、今年ですと67年ぶりに南座ですから、(歌舞伎の始祖とされる)出雲の阿国にちなんだものにしようとか、今年は天皇陛下のこともあるからめでたいものがいい。また京舞は本来、歌舞伎舞踊的なものより、座敷舞的なものが本流です。「舞らしいもの」というのも大切な一方、ご覧になる特に若い方々には、テンポの速いところも必要になる。ちょっと物語性のあるものも欲しい。そんなことを考えながら決めていきます。

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 《本拠地の祇園甲部歌舞練場が耐震改修のため、一昨年と昨年の都をどりは京都芸術劇場「春秋座」で開かれた。今年は「御代始歌舞伎彩(みよはじめかぶきのいろどり)」と題し、南座にちなんで歌舞伎を意識した景をちりばめ、新天皇即位への祝賀も込めた。

 第四景「四条河原阿国舞(しじ…

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