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 和牛の受精卵と精液が検査を受けずに中国に持ち出されそうになった事件で、家畜伝染病予防法違反などの疑いで逮捕された飲食店経営の前田裕介容疑者(51)が、「2012年ごろから(中国に)複数回持ち出した」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。大阪府警は運搬役の渡航歴などを踏まえ、すでに中国に持ち出された疑いがあるとみている。

 捜査関係者によると、前田容疑者の指示を受け、実際に運搬した疑いがあるのは無職の小倉利紀容疑者(64)。前田容疑者が「持ち出し」について供述する12年以降、小倉容疑者には中国への複数の渡航歴があり、府警はこの際に持ち出したとみている。

 また小倉容疑者が輸出の際に必要な検疫を受けずに受精卵と精液が入ったストローを中国へ持ち出そうとして昨年7月に失敗した後、前田容疑者の携帯電話から「依頼主や購入先は明かしません」「話を全て作ります」とするメッセージが送信されたことも判明。過去の履歴などから、中国・海南島の牧場関係者とやり取りしていたことがわかっており、メッセージはこの牧場関係者側へ送られた可能性がある。