和歌山)太地水産共同組合の100年史、町教委が発行
東孝司
漁で得た収入を公共インフラの整備に役立てるなど、まちづくりに多大な貢献をしてきた「太地水産共同組合」の歴史を町民に伝えようと、和歌山県太地町教育委員会が記念誌「太地水産共同組合の百年」(B5判335ページ)を発行した。町内約1600戸の全世帯に配布するほか、近隣の公立図書館にも寄贈する。
組合は1916(大正5)年5月に誕生した。社会主義運動に身を投じた人や海外で民主主義に触れて帰国した移民らが、地域に貢献する組合を目指したという。「協同」ではなく、同じ立場、同じ資格で事に当たる意識であえて「共同」を名乗った。
鯨の町として知られる太地だが、組合が続けているのはブリ、サワラなどを狙った定置網漁。記念誌「太地水産共同組合の百年」の表紙には、65年ごろのブリの大漁の様子を写した写真が使われている。
町内の各戸主が株主となる「…