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 7日に投開票された静岡県議選(定数68)は、8日未明までに全当選者が出そろった。最終的には自民が35議席と過半数を維持し、立憲民主1、国民民主3、公明5、共産1、無所属23となった。県議選を今夏の参院選の「前哨戦」と位置づけてきた各党は、選挙結果をどう受け止めたのか。

 選挙前の自民系の県議会会派「自民改革会議」は35人だったが、今回、自民県連の推薦候補も当選したため、実質的に議席を増やす見込みだ。単独過半数を得て川勝平太知事の県政への影響力を維持することになる。同党県連の藪田宏行幹事長は県政について「今までも是々非々。同じスタンスでいく」と説明。参院選については「はずみになったとは思わない。国政と地方は違うので簡単にはいかない」と気を引き締めた。

 全員当選で5議席を維持した公明も県政を「是々非々」とする。同党県本部の高田好浩幹事長は自主投票とした静岡市長選を振り返り、「(市と)対抗する必要はない。県と連携できればいい」と述べた。参院選は「比例区中心に頑張っていく」とした。

 2015年の前回は「与野党対決」として民主が自民に対抗したが、今回は立憲と国民に分裂。静岡市内や沼津市で公認候補が対決した。川勝知事は8日、県議選の結果を「二大政党制を目指す動きが破綻(はたん)している」と評した。

 国民は現職6人のうち3人当選にとどまり、立憲は新顔1人が初当選した。国民が推薦した無所属5人と合わせても9議席で、旧民主系会派「ふじのくに県民クラブ」は選挙前の22人から大幅に減りそうだ。

 国民の榛葉賀津也・県連会長は「野党が分裂して戦うとどうなるか、ということがお互いよくわかった」と指摘。立憲の天野正孝・県連副代表も「参院選も野党共闘は必要だと思っている」としつつ、実際の連携については「党本部の方針があるので」とした。

 関係者にとって衝撃だったのは、民主県連代表として前回選挙を率いた細野豪志衆院議員の転身だ。1月に自民党二階派に入会し、告示日には三島市で自民新顔の応援演説に立った。

 その結果、三島市選挙区では国民現職の遠藤行洋氏(57)が落選して2議席を自民が独占。国民の榛葉氏は「遠藤さんはこれまで、細野さんが地元に入れない時に支えてきた」と語り、「三島は自民、国民ともいばらの道が続くだろう」と不快感をあらわにした。

 共産は静岡市葵区で新顔が初当選したが、浜松市中区で唯一の現職が落選。山村糸子県委員長は「残念さと喜びの両面がある」としつつ「合併後の県都・静岡で議席を獲得できた意義は大きい」と話した。(宮廻潤子、阿久沢悦子、矢吹孝文)