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 浜松市の行政区再編を問う住民投票は、見方によって評価が異なる微妙な結果となった。合併前の市町村の名残で区別でも異なる特徴を示し、問題の難しさを物語る。

 同市では初の住民投票となり、設問が2段階だったこともあり、全市の開票確定は8日午前4時にずれ込んだ。投票率は55・61%だった。

 市の提案に沿った設問1の「2021年1月1日までに3区案(天竜区、浜北区、その他の5区)で再編すること」に賛成したのは13万2249人。一方、3区案反対は大幅に上回る19万351人に上る。反対した人のうち設問2で再編自体は賛成としたのは3万1722人で、3区案賛成と合わせた「再編賛成」は16万3971人になる。設問2でも再編に反対した人は15万8629人で、ほぼ拮抗(きっこう)する。

 区別では、旧浜松市の中心である中区では3区案賛成が最も多く、再編反対を上回る。区役所の位置が遠州灘寄りのため「中区の本庁に行く方が便利」という区民が多い南区も同様だ。

 一方、旧郡部を抱えながら3区案で中区などと合区する対象になった北区は、再編反対が3区案賛成の2倍に達した。

 設問の複雑さゆえ、懸念通り無効票も多かった。投票者総数の1割超の3万7656票にのぼり、市長選の無効票5617票の6倍以上だった。(大島具視)