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 山口県長門市の長門湯本温泉市営公衆浴場「礼湯(れいとう)」が3月31日、営業を終了し、600年の歴史に幕を閉じた。2017年に休業した恩湯(おんとう)とともに、長門湯本温泉のシンボルだったが、周辺のまちづくり計画に伴って解体、撤去されることになった。

 礼湯は、長門湯本温泉の起源とされる浴場。市によると、当初は大寧寺が経営していたが、明治末期には湯本温泉組合、1951年には旧深川町、54年から長門市に運営が引き継がれた。現在の施設は老朽化のため2002年に建て替えられた、木造一部鉄筋コンクリートの平屋建て。18年には地元住民を中心に約6万3千人が利用した。

 市は近く解体工事に着手する予定で、跡地にはモニュメントのほか、坂道の両脇に竹を植えた「竹林の路」(幅5メートル、長さ56メートル)を整備し、観光客が散策できる空間にする。

 31日の営業終了後は、市職員や周辺住民ら十数人がボランティアで約40分間にわたって、礼湯の浴槽を清掃した。

 市が定めた「長門湯本温泉観光まちづくり計画」では当初、現在の場所から数十メートル移設して、民間主導で運営の再開を目指す予定だったが、休業中の恩湯が建て替えを終えて11月に開業することから、再建計画は保留となっている。(林国広)