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 新たな元号に向けた準備は、1989年1月に「平成」が始まって間もなく、水面下で動き始めた。

 極秘の任務を背負ってきたのは、内政担当の内閣官房副長官補(旧内閣内政審議室長)。国文学、漢文学、日本史、東洋史の碩学(せきがく)に考案を依頼した。学者が亡くなると新たに追加し、常に3~5人に頼んでおくという作業を続けてきた。

 提出を受けた元号候補は、案ごとに出典や意味が1枚の紙にまとめられ、学者別に束ねて整理された。この30年間に積みあげられてきた案は、およそ100。副長官補室の金庫に収められ、歴代の担当者らが定期的に学者と面会して「在庫管理」(政府関係者)を継承してきた。

 現在の古谷副長官補は2013年4月に就任。天皇陛下が16年8月に退位の意向をにじませるビデオメッセージを公表すると、準備作業を本格化させた。考案者たちと都内で極秘に面会を重ね、「お考えに変わりありませんか」「追加はありませんか」と最終的な意向を確認し、下準備を整えた。

 政府内には副長官補を支える「黒衣(くろご)」が存在していた。国立公文書館の2人の職員だ。同館所蔵の漢籍を研究しながら、特別に「内閣事務官」の肩書を与えられて、元号や皇族の名前の考案を補佐してきた。

 「そのうち1人は平成改元の時から関わっている。学者ですら薄っぺらく感じるような専門家だ」。政府関係者は打ち明ける。

 この男性は中国地方の戦国大名…

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