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 経営再建中の液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)は1日、総額1100億円超の資本増強をする方針を発表した。中国や台湾の企業連合からの出資の受け入れに加え、筆頭株主で官民ファンドのINCJ(旧産業革新機構)から追加支援を受ける方向で交渉中だ。今週中の合意を見込む。

 中国の大手ファンドや台湾の電子部品メーカーなどでつくる企業連合には、出資や社債購入を要請している。これで600億~800億円ほどを調達する計画だ。さらにINCJに、議決権のない優先株を数百億円分引き受けてもらうことを検討中だ。

 関係者によると、中台連合の出資比率は5割未満に抑える方向で調整している。スマートフォン向けの需要が拡大しつつある有機ELパネルの新工場を中国につくる計画や、取締役の入れ替えも交渉中だ。INCJの持ち株比率は25・3%から下がる見通し。中台連合との交渉の障壁になっていた米アップルからの借金については、返済条件などの見直しに入っているもようだ。

 JDIは2012年、日立製作所、東芝、ソニーの液晶事業を政府主導で統合して発足。官民ファンドから公的資金を受けた国策企業だが、主力のアップル向けパネルの不振や中国勢などとの競争激化で、19年3月期の純損益は5年連続の赤字になる見通しだ。18年12月末の現預金は543億円まで減り、資金不足が深刻化。追加の資金支援に慎重だったINCJも方針の修正を余儀なくされた格好だ。(高橋諒子、内藤尚志)