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 日本に現存する最古の歌集「万葉集」を典拠に新元号が「令和」となったことを受け、万葉集についての著書も多い歌人の佐佐木幸綱さんは、「万葉集の新しい魅力が発掘されるのでは」と期待を寄せる。

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 典拠となった歌の序文で記されているのは、大宰府での平和な観梅の宴。対馬や薩摩などからも参集した出席者全員が梅の短歌を作っている。季節や自然を大切にした天平の人たちの文化の高さがしのばれる。

 万葉集は明治から昭和前期まで「国民歌集」、日本人の心の原点として読まれた。戦後、そうした読み方が色あせ、現在は大学の卒論などでも人気はそれほどではないが、その魅力が色あせたわけではない。

 動植物の種類の多さ、山・川・海・島の描写の細密さ・多彩さなど、現代人が忘れ去ってしまった自然への興味と好奇心がうたわれている。また恋の歌の多様性、おおらかさ、明るさには、現代のラブストーリーとは異なる魅力がある。

 日本の古典から元号が生まれたのは初めてだが、歴史書でなく文学なのはうれしい。この機会に、万葉集の新しい魅力が発掘されるのではと期待している。