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新元号は「令和」

 コラムニストの辛酸なめ子さんの話 元号が上から授かるものから、みんなで参加、交流して楽しむ対象に変わった。前回の改元は昭和天皇がお亡くなりになった後で、大騒ぎできる雰囲気もなく、テレビや号外で知る「平成」をそのまま受け止めるしかなかった。でもSNS時代の今回は、著名人も一般の人もAIも参加して予想しまくった。私自身、雑誌の企画で「老宝(ろうほう)」(高齢者を大事にする世の中を願い)などと予想した。炎上する人もいたけど、閉鎖的な伝統行事だった改元が、新時代への願いを自由に共有できるイベントに変わったのは、時代を象徴している。

 いまどき感という意味では、中国の古典ではなく万葉集に依拠した点も「日本を取り戻す」ことを大事にする安倍政権下ならでは。令は言いつけを守る冷たい印象もあるけど、クールジャパンと和の精神で東京五輪を成功させたいという願いもあるのかも。ただ、「春の訪れを告げる梅の花のように」という安倍首相の談話を聞いて、今までは冬の時代だったのですか、と聞き返したくなった。