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 欧州連合(EU)からの離脱をめぐる英国の迷走が止まらない。メイ政権の協定案を否決した英議会は修正案もすべて否決し、代替案を示せないでいる。民意がまとまらないのはなぜか。陶器工場の労働者からオックスフォード大学教授に転じた異色の英政治学者ジェフリー・エバンスさんに、混乱の背景にある英国の政治、社会の変化を聞いた。

 ――離脱を決めた国民投票から約3年。離脱による経済的な悪影響が予測されるなか、英国内ではなお離脱派の声が衰えていません。

 「金銭の問題ではなく、移民受け入れに対して批判的である保守的な人たちと、受け入れに寛容なリベラル的な人たちとの価値観をめぐる対立だからです。離脱52%対残留48%という投票結果を受けて、人々は自分が離脱派か残留派かをより意識し、相手側を敵視するようになった。離脱支持は少し減っていますが、前回投票日も世論調査では残留派が上回っていました。ネットや電話での世論調査には偏りがありうる。もう一度国民投票しても、離脱になるかもしれません」

 ――メイ政権の離脱協定案について、英議会は否決した上、修正案でも合意を見いだせません。

 「離脱か残留かをめぐり、与党の保守党、最大野党の労働党とも党内が分裂していることが根本的な理由です。保守党には、残留を望む裕福で高学歴な中流層と、裕福だが低学歴で地方に住む伝統的な保守層がいる。労働党にも、進歩的で高学歴の中流階級と労働者階級との対立があります。議員の動きは党内の交じり合った意見の反映なのです」

 ――日本がお手本にしようとしてきた英国の二大政党制が機能していないように見えます。

 「二大政党制は、社会が単に貧…

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