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(7日、阪神9―0広島)

 ユニホームが変わっても投球スタイルはそのまま。阪神の西が自身2季ぶりの完封で移籍後初勝利。「勝つことに意味がある。チームが9点取ってくれたら完投するのが当たり前」と淡々と話したが、グラウンドで捕手の梅野と抱き合う姿は喜びにあふれていた。

 西の良さがたっぷり詰まった140球だった。一回に四死球などで1死満塁としたが、松山には初球の外角134キロを引っかけさせて一ゴロ併殺。四回1死二塁では、安部を外角いっぱいの変化球、続く会沢を内角への直球で連続見逃し三振にしてピンチを切り抜けた。両サイドを丁寧に突く西らしい投球に矢野監督も「文句なしやね」とご満悦だ。

 投球スタイル以外でも変わらないことがある。それは野球ができる喜びを感じ、心から楽しむこと。一昨年の8月の試合中に打球が左手首に直撃し、骨折。シーズンを棒に振った。

 「何回か野球をできなくなった身なので、マウンドに立てている幸せやありがたみがわかる。自信や責任を持ってマウンドに上がる義務があると思っている」

 この日も笑顔で内野陣に声をかけたり、ガッツポーズで野手を鼓舞したり。頼もしさも感じられた。

 開幕から8試合連続3得点以下だった打線も西のリズムのいい投球に呼応するかのように今季初の2桁安打で9得点。そして、リーグ3連覇中の相手との初カードを勝ち越し。28歳がチーム全体を生き返らせた。(辻隆徳)

広島大敗、緒方監督は囲み取材に現れず

 広島は前夜の大勝から一転、大敗を喫した。一回、四死球を絡めて1死満塁としたが松山が併殺に倒れた。結局、西の抜群の制球力の前に散発6安打に終わった。高ヘッドコーチは「松山のところが全て。あそこで点が入っていたら流れが変わっていた」。緒方監督は試合終了後の囲み取材に姿を現さず「今日は何もありません。また次から切り替えてやるだけです」と広報を通じてコメントした。

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