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 原発事故後に始めた福島県の県民健康調査の妊産婦調査について、県は今年度、2011年度に妊娠・出産した母親に2回目の追跡調査をすると決めた。放射線に対する不安が、13年度以降に妊娠・出産した女性よりも高く、8日の検討委員会で認められた。

 11年度から始まった妊産婦調査では、母親の心の健康度や子どもの状態を調べ、すでに新生児の異常に原発事故の影響がないことは発表している。

 ただ、調査を受託する県立医大によると、出産4年後の母親の心理状態を調べる追跡調査では、11年度に妊娠・出産した女性は自由記述を分類すると、放射線への心配が1位と不安が強く、うつ傾向の人も25・6%と多かった。震災時の影響が懸念されるという。

 一方、13年度以降に出産した人は放射線への不安は3位と下がり、うつ傾向の割合も減っているため、県は11年度に妊娠・出産をした女性をより長期的に調査し、電話相談などの支援をするため、2回目の追跡調査をすると決めた。県立医大の藤森敬也教授は「(11年度に)出産した人は、特別なサポートが必要だ」と話した。

 これを受け、今年度予定していた15年度の妊産婦の追跡調査は見送る。検討委は今年度の実績をみて、今後の妊産婦調査のあり方を再検討する。(奥村輝)