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 7日に投開票された県議選は、自民が現有の31議席を手堅く守った。一方で立憲は議席を5から3に減らして後退。夏の参院選で対決する両党の明暗が分かれた。投票率が過去最低を記録した中で、自民、公明両党の強固な組織力が際立った。

 8日朝、立憲や国民の最大の支持団体「連合栃木」の幹部は「疲れた」と漏らした。手元には、県議選で推薦した10候補者の得票の一覧表があった。10人のうち3人が落選。いずれも立憲の候補者だった。

 とりわけ現職2人の落選は痛かった。日光市選挙区は平木チサ子氏が218票差で落選、さくら市・塩谷郡選挙区は船山幸雄氏が前回の得票をわずかに上回ったが議席を落とした。その結果、立憲は両選挙区で自民の2議席独占を許した。

 今回の選挙で、連合推薦の県議は9人から7人に減る。連合栃木の幹部は「労働組合は頑張ったが、支持を無党派層に広げる自公の組織力が上だった」と悔しがり、参院選への影響を心配する。立憲県連の松井正一幹事長は「地域や職域に根付く後援会が自民にはたくさんある。党の足腰をもっと強くしないと、低投票率で『風』のない選挙では勝てない。旧民主党時代からの課題だ」と話す。

 自民の候補者36人のうち、公明は公認候補を立てた宇都宮市・上三川町、小山市・野木町の両選挙区を除く26人を推薦。前回と異なり、候補者との面談を経て推薦を決めた。公明を支える創価学会の関係者は「夏の参院選での協力を見据えた」と話す。参院選比例区で自民支持者の公明への投票に期待し、面談にはその「念押し」の意味があった。

 公明支持者は選挙運動の期間中、支持者に自民候補への投票を精力的に働きかけた。日光市の期日前投票は前回比で約4割、さくら市・塩谷郡は約3割増加。ほかの選挙区と比べて伸び率は大きかった。公明県本部の山口恒夫代表はこの二つの選挙区を「自公協力の象徴」と話す。

 自公協力を進めた自民県連の木村好文幹事長は「参院選への弾みになった」と手応えを語った。一方で公明の推薦を受けた現職5人が落選し、現有議席に上積みができなかったことに危機感をのぞかせる。「組織力が強くても油断とおごりがあれば、すぐに逆風が吹く。参院選は投票率が高くなるだろう。気を引き締めなければならない」(池田拓哉)