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 公的年金を運用する、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、環境や社会問題などに配慮した投資「ESG投資」を加速させる。今年から、グリーンボンド(グリーン債)などの債券にも本格的に投資を始める。まずは世界銀行グループが発行するグリーン債などを約5億ドル(約550億円)分購入する。

 グリーン債は、調達した資金の使い道を、風力や太陽光による発電など環境にやさしいプロジェクトにしぼった債券。GPIFは、国連のイニシアチブ「責任投資原則」に署名しており、2017年から、運用する国内株式のうち一部をESG投資に振り向けている。運用残高は2・7兆円にのぼる。

 今年から、さらに債券でもESG投資に力を入れる。具体的には、世銀グループの国際復興開発銀行(IBRD)と国際金融公社(IFC)が発行するグリーン債などを、GPIFが運用を委託する運用会社が買う。今後もグリーン債などのESG債への投資を増やす方針だ。

 日本サステナブル投資フォーラムによると、国内のESG投資残高は231兆円で、全体の投資に占める割合は欧州と比べて低い。GPIFが、ESG債への投資をすることで、国内の運用機関による投資の呼び水になる可能性がある。(新宅あゆみ)