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 日産自動車のカルロス・ゴーン前会長の事件のニュースでは、ゴーン前会長がフランス政府に助けを求めたり、駐日レバノン大使らが勾留中のゴーン前会長を訪れたりしたと耳にします。妻のキャロルさんも、捜査当局にレバノンの旅券を押収されたものの、アメリカ旅券でフランスへ出国したと報じられました。2人とも複数の国籍を持っているとみられますが、こうした「重国籍」は日本ではあまりなじみがありません。いくつも国籍を持つというのは世界では普通のことなのでしょうか? 専門家の2人に話を聞きました。

 まずは国籍法が専門で、二重国籍の問題でも積極的に発言している中央大法科大学院の奥田安弘教授です。

 ――ゴーン前会長はフランス、レバノン、ブラジル、三つの国籍を持っているようです。どうしたら三つも国籍を持つことができるのでしょう?

 まず前提として、どのように国籍を取得するのかは、それぞれの国が自国の歴史や伝統、外国人政策などを考慮して、独自に決めています。生まれた時点での国籍の決め方は、大きく二つあります。①親と同じ国籍を取得する「血統主義」と②生まれた場所の国籍を取得する「出生地主義」です。実際には二つを併用したり、例外を認めたりしている国が多く、完全に二つには分けられないのですが。成長してから新たに国籍を取るには、いくつも条件をクリアしないといけなかったり、申請や届け出などの手続きが必要になったりします。

 ――ゴーン前会長の場合、両親がレバノン人、生まれたのはブラジルで、その後レバノン、フランスで教育を受けたようです。

 レバノンは血統主義、ブラジルは出生地主義を原則とする国です。ゴーン前会長について詳細に把握しているわけではないので推測も混じりますが、レバノン人の両親を持ち、ブラジルで生まれたのなら、生まれたときに両国の国籍を取得しているはずです。その後、成長してからフランス国籍を取得したと考えられますが、フランスは他の国籍を持っていてもそのまま保持しておいて構わないとする国なので、そのままブラジル、レバノンの国籍が残ったのだと思います。ブラジル、レバノン側も、別の国籍を新たに取得したからといって、自国の国籍を抹消することにはしていない国だと考えます。

 ――日本人でも国籍を複数持つことは可能ですか?

 日本の国籍法は、日本人が出生…

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