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 香港の若者らが民主的な行政長官選挙の実現を求めた2014年のデモ「雨傘運動」をめぐり、香港の裁判所は9日、道路など公共の場所を違法に占拠したとして、公衆妨害共謀罪などに問われていたデモの提唱者ら9人に有罪判決を言い渡した。同罪の最高刑は禁錮7年で、量刑は後日言い渡される。

 9人は、提唱者の香港大の戴耀廷・副教授(54)、香港中文大の陳健民・元副教授(60)、朱耀明牧師(75)の3人と、中国に批判的な民主派の立法会(議会)議員ら6人。

 9人は「公正な選挙制度の実現が目標だった」などとして起訴内容を否認したが、判決は「刑事責任の追及を免れる理由にはならない」と指摘。9人の行動が香港基本法によって保障されている「集会の自由」を逸脱した、と認定した。

 戴氏ら3人は13年、民主的な選挙制度の導入に後ろ向きな中国に圧力をかけるため、香港中心部での座り込みを提唱。中国が14年、民主派の候補者が事実上、立候補できない選挙制度を決めると、反発した多くの学生らが運動に参加。占拠期間は79日間に及んだ。

 裁判所では、雨傘運動のシンボルとなった黄色の傘を持った民主派の市民が集まり、無罪判決を求めた。雨傘運動を非難してきた親中派の市民と小競り合いになる場面もあった。

 香港警察によると、雨傘運動ではすでに約1千人が逮捕され、うち約120人が公務執行妨害罪などで有罪となった。(香港=益満雄一郎)