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 医療事故調査制度に基づいて2018年に医療機関が報告した患者の予期せぬ死亡事故は、377件だった。日本医療安全調査機構がまとめた。前年から7件増えたが、15年10月に制度が始まる前に想定していた年1300~2千件を大きく下回った。機構は「制度への理解がまだ不十分な点がある。医療機関への研修を充実させて広く浸透させたい」としている。

 制度では、予期せぬ死亡事故が起きた場合、医療機関は機構が運営する医療事故調査・支援センターに発生を伝えて病院が調査。結果を遺族とセンターに報告することになっている。

 内訳は、手術(分娩(ぶんべん)を含む)が163件と最多で、点滴などの処置48件、兆候や症状の診察、判断に関するもの33件が続いた。医療事故調査・支援センターに報告された院内調査結果は361件。うち43・5%は解剖や死亡時に画像診断をしていなかった。

 機構の担当者は「解剖は死因の究明や再発防止のために重要。解剖できるように遺族の理解を求めてほしい」と話す。

 患者の死亡から医療事故調査・支援センターへの届け出までに平均58・4日、調査結果の報告までに平均333・9日かかっていた。18年12月末時点で、66件が事故報告から1年以上経っても調査結果の報告がなされていなかった。その理由として「制度の理解不足」、「遺族への調査結果の説明やその後の対応に時間を要した」を挙げた医療機関が多かった。(土肥修一)