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 10日間という異例の長さになる今年の大型連休。病気やけがの人がスムーズに治療を受けられるよう、神奈川県内医療関係者は準備を進める。県は医療機関の診療日一覧をホームページで公開。多くの医療機関も地域性や機能に応じ特別に診療日を設定する。

 年間約1万4千台の救急車を受け入れる湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)。連休中、毎日救急患者を受け入れるほか、例年なら平日にあたる4月30~5月2日の3日間は主な診療科を開き、通常診療とする。開院することは今年1月中旬からホームページで周知し始めた。開院すると知られることで、周辺の小規模な医療機関も、安心して開院できるようになることを期待したからだ。「患者を断らない医療をしています。遠慮なくご連絡、ご来院下さい」と同院の前川俊輔事務局長。

 横浜東邦病院(横浜市港南区)も10日間、内科、整形外科は毎日診療。4月27日、30日~5月2日は全科で診療する。同院は約40年前の開院時から、年中無休診療。年末年始や大型連休は来院する地域住民で混雑するという。担当者は「地域のみなさまの期待を感じています。休みの日も開くことは地域医療での当院のつとめです」。

 一方、横浜市立市民病院(保土ケ谷区)は救急救命センターで急患を受け付ける。5月2日に主な診療科で予約患者を受け入れるが、それ以外の日は基本的に休診。ただし、継続治療が必要な人工透析や放射線治療などについては連休中も通常通り対応する。

 連休にあわせ、設備を改良する病院も。県立こども医療センター(横浜市南区)は連休中、電子カルテのシステム改修のため、6日以外は外来を休診する。

 県医師会によると、医療関係者が10連休中の医療の提供について検討を始めたのは昨年。我慢して重症化する患者が出たり、救急病院がパンクしたりするなどの恐れがあった。一方で、日本医師会のアンケートでは行政の危機意識の低さや、連休中の連携・情報共有がされていない実態が浮かび上がった。また、昨年11月に開かれた各郡市の医師会長の集まる会議では、検査業者や薬局が閉まっていると診療に支障があるなど、懸念が示された。

 県医師会は傘下の郡市医師会に検査業者や薬局などと連休中の営業日について調整するよう依頼。並行して県と分担し、県内の医療機関の診療日や時間などをアンケート。県はウェブサイトで休日の診療態勢一覧を「4月27日から5月6日までの10連休における医療機関情報」として公開し、随時情報を更新している。県医師会の佐々木秀弘理事は「(医療の)穴になる地域がないよう、患者さんが困らない態勢を整えたい」と話す。

 県医師会では連休前に自宅近くの医療機関の診療日や診療時間を確認しておくよう呼びかけている。詳細は県ウェブサイト(http://www.pref.kanagawa.jp/docs/t3u/2019renkyu-iryokikan.html別ウインドウで開きます)へ。(山下寛久)