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大麻成分含むてんかん薬、治験申請へ 聖マリアンナ医大

水戸部六美
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 聖マリアンナ医科大が、大麻の成分を含む難治性てんかんの治療薬の臨床試験(治験)の申請準備を始める。医薬品としての使用や輸入は禁じられているが、同大の明石勝也理事長らが10日、大口善徳厚生労働副大臣に治験に向けた協力を要請。大口副大臣は患者の対象をしぼり、薬の管理を徹底するなどを条件に、治験は可能と回答した。

 治療薬は英GWファーマシューティカルズが開発した「エピディオレックス」など。大麻に含まれる化学物質の一つ「カンナビジオール」(CBD)を精製したもので、精神を高揚させる成分はほぼ含まない。

 米国では、難治性てんかんのレノックス・ガストー症候群とドラベ症候群の治療に使うことが認められている。国内にはレノックス・ガストー症候群の患者が約4300人、ドラベ症候群が約3千人いるとされる。

 大麻取締法で、医薬品が大麻から製造されている場合は、患者への投薬や輸入は禁じられている。しかし、3月の国会質疑で厚労省の担当者が「研究者である医師が厚労大臣の許可をうけて輸入した薬を、治験の対象とされる薬物として国内の患者に用いることは可能だ」との見解を示していた。(水戸部六美)

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