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 韓国の憲法裁判所は11日、刑法の堕胎罪について、妊婦の自己決定権を過度に侵害しており、違憲だとして、この条項が改正されない場合は2021年1月から効果を失うと宣告した。実際には人工中絶が行われても堕胎罪に問われる妊婦や医師は少ないが、違憲として刑法改正に道を開くことで、女性が自ら判断する権利を重んじた判断とみられる。

 韓国の刑法では、妊娠した女性が堕胎した場合、1年以下の懲役か200万ウォン(約20万円)以下の罰金を科し、妊婦の同意を得て堕胎した医師らに対しても2年以下の懲役を科すと定める。ただ、医師による人工中絶については、母子保健法が定める一定の条件を満たせば行えるとしている。韓国保健社会研究院によると、推定で年約5万件(17年)の人工中絶が行われているが、堕胎罪で起訴される例はわずかだ。

 日本も同じような状況だ。刑法に堕胎罪があり、妊婦本人や医師に懲役刑が科されるが、法務省の統計によると、14~17年の起訴はなかった。母体保護法の下、一定の条件を満たせば医師は人工中絶を行える。(神谷毅=ソウル、鈴木春香)