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 今や全国で売られるようになった「塩パン」。ブームの火付け役とされるのが、愛媛県八幡浜市でパン店を経営する平田巳登志(みとし)さん(63)。人口約3万人の港町が誇る一品として、多くの人に親しまれている。

 平田さんの塩パンは、バターをたっぷり使って岩塩を利かせている。外側のフランスパン生地がカリッとして、中はもっちり。絶妙の手加減で生地を形にしていく。1個77円。「通販はしない。焼きたてではないと味が変わる」とこだわる。

 市役所近くに「パンメゾン」を開いたのは22年前の4月のこと。八幡浜で製パン会社を営んでいた父・康雄さんの下から独立した。この頃の父の会社は大手にのみ込まれ、社名の変更も余儀なくされていた。

 待遇は良かったが、「やる気はなくなった」と退社を決意。父は「おまえらのために大手と一緒になった。勘当だ」と怒った。約1年後、70歳で他界した。

 妻の由紀恵さん(64)の実家から援助を受けながら、自分が作りたかったフランスパンやドイツパンを店に並べた。客からは「硬い。3日前に作ったの?」「酸っぱい」と言われ、客足が伸びない。それでも妻は「24時間パンのことを考えてくださいね」と、金策の苦労をこぼさなかった。

 「客のニーズに合わせないといけない」と考えを改め、年間100種類の新商品作りを目標にした。生き残ったのはわずかで、その一つが塩パンだった。

 パンの売り上げは夏場に落ちる…

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