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 「プーアル茶」の産地として有名な中国・雲南省普●(プーアル、●はさんずいに耳)。ミャンマー国境に近い高原の小さな町は、中国最大のコーヒー豆の産地へと変貌(へんぼう)を遂げている。お茶の原産地とされる中国で、経済発展とライフスタイルの変化に背を押され、コーヒー市場が拡大している。(プーアル=宮嶋加菜子)

 3月中旬、プーアルの中心部は、コーヒーの香りと熱気に包まれていた。

 今年で2回目となるコーヒーの国際商談会場。地元のほか、北京や上海、ベトナムやインドネシアなど、国内外のコーヒー関連企業約100社が参加した。いれたてのコーヒーを味わえるプーアル産コーヒー豆の店の前には長蛇の列ができた。

 イベントを手がける雲南国際コーヒー取引センターの舒洋代表は「世界のコーヒー業界では、雲南・プーアルの知名度は確実に上がっている」と自信を見せた。

 茶葉発祥の地は諸説あるが、雲南はその一つで、古くから茶葉の産地として知られる。そのお茶のふるさとは今、高級豆として取引されるアラビカ種のコーヒー豆を年間14万トン生産し、中国の総生産量の98%を占める大産地となった。

 温暖で雨期と乾期が分かれ、コーヒー栽培に適している省南部では、フランス人宣教師らによって19世紀から細々とコーヒー豆が生産されていたが、大きな節目となったのは、1988年、スイスの食品大手・ネスレの進出だ。

 ネスレはプーアルに拠点を置き、栽培方法を一から教えた。安定した価格で豆の買い取りを進めたことから、栽培者は一気に拡大。雲南省での栽培面積は東京23区の約2倍の13万ヘクタール、栽培農家は100万戸を超える。茶葉の栽培面積に比べると3分の1ほどだが、年々コーヒー畑の面積は広がる。

 地元政府も、伝統のプーアル茶、花茶に並ぶ「プーアル三つの宝」として、プーアルコーヒーをアピールしている。

茶葉より高値で取引

 コーヒーは、地元農家の暮らしを変えた。

 プーアル中心部から車で約30…

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