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 高知県聴覚障害者情報センターでの勤務が原因でうつ病を発症したのに労災が認められなかったとして元職員の女性(50)=高知市=が国などを相手取り、休業補償などの不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決が4月12日、高知地裁であった。西村修裁判長はうつ病の発症と業務との因果関係を認め、国側に不支給処分を取り消す判決を言い渡した。

 判決によると、女性は生活支援員などとして県聴覚障害者情報センターで2011年から14年まで勤務し、その間にうつ病を発症した。通常の業務に加えて手話通訳の専門業務などを任され、上司や同僚の支援もない労働環境に追い込まれていたなどとした。

 女性は高知労働基準監督署などに休業補償や療養補償を請求したが、認められなかった。判決は、勤務直前に提示されていた月額19万6900円の賃金が月額14万400円に一方的に下げられたことも心理的負荷を強めたと指摘した。

 同署の島本和明署長は「判決内容を検討し、関係機関と協議した上で判断したい」としている。(柴田悠貴)