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 熊本地震から3年となった14日夕、熊本県益城町の木山仮設団地に竹灯籠(とうろう)400本とキャンドル300本のあかりがともった。ボランティアが用意したものを、住人たちが協力して並べた。前震発生時刻の午後9時26分、犠牲者を悼み、1分間の黙禱(もくとう)を捧げた。

 竹灯籠に装飾の細工を施したボランティアの藤井崇さん(50)は、一昨年7月に九州北部豪雨で被災し、大分県日田市の自宅が全壊した。「思い出したくない、そっとして欲しい人もいるのでは」と追悼行事への協力に悩んだこともあった。それでも「喜んでくれる人がいる限り、意味はあるのかな」と参加を決めた。

 日が傾き、色とりどりにともったキャンドルのあかりを見た住人の山中見栄(ちかえ)さん(77)は「ありがたい、きれいかねえ。涙が出そうになる」と手を合わせた。

 修理(しゅり)アサ子さん(73)は、本震で亡くなった級友のことを思った。前震の2週間ほど前にあった同窓会で卒業以来の再会を果たし、「これからゆっくり会おうね」と約束を交わしていた。「こうやって目をつむると地震の記憶がよみがえって目頭が熱くなる」

 仮設住宅に残っている人たちの暮らしにはいまも、地震の影響が尾を引く。修理さんが「寝るときはパジャマじゃなくて、すぐに逃げられるような格好しかせん」というと、周りの女性たちから「私も」と声が上がった。この日は、暗くなる直前まで雨が降り、息が白くなるほど冷え込んだ。住人らは「前震のときもこんな風に寒かったねえ」と口々に振り返った。(吉備彩日)